『論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス)』の第5章 論文の種としてのアウトライン
5-1 論文は構造化された文章である
- 論文は構造をもった文章
- 論文を書く=構造をつくりあげること
- 構造を見通すことができる=読みやすい
5-2 論文に構造を与えるためにアウトラインがある
- 【鉄則20】アウトラインが太ったものが論文だ。アウトラインからできあがった論文は構成のしっかりしたものになる。論文を書くときにはまずアウトラインを作ろう。(p.100)
5-3 アウトラインは成長し変化する
- (400字詰めで50枚程度の論文のアウトライン例)
- アウトラインを作るところまでで、論文を書く時間ぜんたいの1/3は使いたい(p.104)
- 目次は読者の読みやすさを考えて作るのであるのに対して、アウトラインは書く本人のためのもの。ゆえに、アウトラインには「ここは今後の課題」や「もっと調べる」などのメモ書きも入れてもよい。アウトライン=設計図。
- (1)項目アウトライン⇒(2)文アウトライン(大事な項目が短い文の形で書かれている)に成長する。最初はシンプルで、調べを進めたり、考えを深めるにつれて、アウトラインは膨らみ、さらに変更が加わる。
- アウトラインはいつでも暫定的なものと考えてほしいんだ(p.107)
- アウトラインは論文の種であると同時に、つぎに何をすべきかを指令する命令書でもある(p.109)。 アウトラインを変更し膨らませると、つぎにやるべきことが見える。
5-4 報告型の課題のためのアウトライン
- 【鉄則22】調べて報告する型の課題の場合、調べた結果わかったことを書くのではない。何を報告すればよいかを先に考えて、そこにポイントを絞って調査する(p.112)。
5-5 しかし、そもそもアウトラインをどうやって作るのか
- 漠然とした問題から明確なアウトラインに至る方法
- RPG法=問いと自分の結論がはっきりしている場合に使える
- 敵と戦うときに考慮に入れるべき重要な項目(自分が持っている武器、敵がもっている武器、自分の武器を使うことによる副作用が何か)を考えて問を派生させる(p.117より抜粋)
- ビリヤード法=問いを自分で設定する必要/答えが手探り状態
- 問いのフィールドをつくる(p121に表あり。これ使える)
5-6 カテゴリーの階層構造
- 【鉄則25】カテゴリー・ミステイクを避けるためには、一つの階層が同じカテゴリー項目だけを含むようにする。
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