星5つです。良かったです。
最近、「小説がちっとも面白くないのぅ・・・」(研究用の本とか、ノンフィクションとかのほうが面白いから)とため息をついていた私。小説なんて、話の筋がわかりゃいいや~とばかりの激走読みをしては「これも大したことねーな」とか感じる日々だったのですが、この本ばかりは「一字一句逃すまい」という読み方ができてしまった。そのくらい良かったです。
宮部みゆきさんの小説は、現代モノも時代ものも読んでいます。ファンタジー系は読んでないけど。ほとんどが、「いやぁ、読んでよかった~。おもろかった~」という感想を抱いていました。
これまでの小説と、そうさなあ、あの話題作「模倣犯」と比較してみたとしても、宮部さん、パワーアップしている・・・・
と、そう思ってしまった作品でした。
プロットは安定していて、登場人物の描写がしっかりしている。映画やドラマのようなビジュアル作品を、あるいは現実に起こった出来事を見ているような入り込み方ができる小説です。
登場人物の描写は、細胞一つ一つを、それまでの一日一日を知ってるんじゃないの?と思うくらい、厚みがある。その人物に対して、実在の人物のように、好きになったり嫌いになったりできてしまった。
もちろん第二部、第三部は楽しみです。予約もしちゃってます。でも、この一冊だけでも満足することができる完成度だと思いました。
741ページの大作。読み切ることが全く大変ではない。
面白い小説を求めているアナタにお勧めの一冊です♡